「見た目の可愛らしさに惑わされてはならない。これは明確な『外来種による生態系侵略』だ」。そう強く警鐘を鳴らすのは、国立環境研究所の侵入生物データベースを手がけ、数々のメディアでも知られる生態学者・五箇公一氏だ。
五箇氏らの研究グループによる分析では、特定外来生物の無秩序な増加が、在来の鳥類や昆虫類の生息数を直接的に圧迫していることが実証されている。特に、コゲラやシジュウカラといった樹洞を利用する小鳥たちの巣が襲われ、繁殖率が激減。森林の生態系ピラミッドが足元から崩れ始めているという。
さらに国立環境研究所の最新知見が指摘するのは、樹木被害による二次的リスクだ。リスが樹皮を剥ぎ取ることで樹木が乾燥・枯死し、大型台風の際に倒木被害を引き起こすリスクが高まる。単なる動物保護の議論にとどまらず、人間の防災や安全に直結する都市問題として捉え直す時期が来ていると、五箇氏は強調する。