絵付けの現場を訪れる際、大きく分けて二つの聖地が存在する。ひとつは那覇空港からのアクセスも良く、石畳の風情ある街並みが広がる壺屋やちむん通りだ。老舗の窯元とモダンなセレクトショップが隣り合い、散策の合間に気軽に立ち寄れる魅力がある。数々の工房が並び、都市型のアトリエで洗練された時間を過ごせる。
もうひとつの聖地が、豊かな自然に囲まれた読谷村やちむんの里だ。登り窯の巨大な赤瓦屋根が連なる風景は圧巻で、日常の喧騒から離れた豊かな時が流れる。近年、NHKの連続テレビ小説 ちむどんどんで沖縄の豊かな食文化や美しい器が描かれたことも後押しとなり、器の背景にあるストーリーを求めて二つのエリアを周遊する旅人が絶えない。