「友人の式で配られた冊子を開いた瞬間、そっと閉じたくなりました」
都内のIT企業に勤務する30代女性は、苦笑い混じりにそう振り返る。ページの大半を占めていたのは、海外リゾートでの前撮り写真集と、新郎新婦がいかに運命的に出会ったかを綴る長文ポエムだった。
「ふたりの世界に浸りすぎていて、読んでいるこちらが恥ずかしくなる。学生時代の身内ネタや下品な暴露話、果ては誰も知らないノリの『取扱説明書』まで載っていて、親族や上司がどんな顔をして見ているかヒヤヒヤしました」
取材を進めると、ゲストが「痛い」と感じる地雷ポイントは驚くほど共通している。代表的なNG例は以下の通りだ。
・自己顕示欲が透けて見える過剰なモデル風グラビア写真の乱発
・新郎新婦の馴れ初めにおける過度な恋愛自慢やポエム調の文章
・一部の友人しか理解できない内輪ノリ、下ネタ、過去の黒歴史暴露
・「夫のトリセツ」「妻の操縦法」といった使い古された陳腐なパロディ企画
・年収や勤務先、ハイブランド品の自慢と受け取られかねないプロフィール項目
ゲストが求めているのは、ふたりの「自慢話」ではなく、感謝の気持ちや会話のきっかけとなる温かい人となりだ。その視点が抜け落ちた瞬間、丹精込めて作った一冊はただの「自己満足の押し付け」へと成り下がる。