日本の漫画業界において、徳弘の作業場は「一流のクリエイターを育てる虎の穴」としても語り継がれている。中でも世界的な大ヒット作を手掛ける尾田栄一郎が、若き日にアシスタントとして師事し、現場で技術と情熱を磨いていたエピソードは有名だ。
尾田は後年、徳弘を「プロフェッショナルの理想形」として深く尊敬していることを明かしている。締め切りを絶対に破らない圧倒的な執筆速度、背景や群衆のモブキャラに至るまで一切妥協しない描写力、そして何より読者を楽しませようとする真摯なエンターテインメント精神。師の背中から受け継がれた職人魂は、今なお世界中で愛される作品群の根底にも脈々と息づいている。