サントリーとアサヒの合併が「100%あり得ない」と言い切れる最大の理由は、経営判断以前に独占禁止法(公正取引委員会による企業結合審査)の壁が存在するためです。
公正取引委員会は、市場における特定の企業結合によって「実質的に競争を制限すること」を厳格に禁じています。仮にアサヒとサントリーが統合した場合の市場シェアを試算すると、以下のような独占状態が生じます。
ビール類市場では、アサヒのシェア約35〜40%にサントリーの約15〜16%が合算され、新会社のシェアは50%を超過します。キリンと合わせた2社だけで国内市場の9割以上を寡占することになり、価格競争が失われ、消費者の不利益につながることは明白です。
清涼飲料水市場でも両社のシェア合計は約30%を超え、業界首位のコカ・コーラ陣営と並ぶ巨大な2極構造が完成してしまいます。このような極端な寡占化に対して公取委が承認を出す余地はなく、仮に事業の一部を他社へ売却(問題解消措置)しようとしても、引き受け手となる第三者が存在しないため、統合計画自体が法的に成立しません。