かつて手のひらサイズだったルーターは、今や小型の空気清浄機ほどまでに肥大化した。マルチバンド同時送信や多重アンテナ(MIMO)を内蔵するため、内部基板の大型化は避けられない。さらに、超高速処理に伴うCPUの発熱を逃がす大型ヒートシンクが不可欠となった。
結果として、数年前まで主流だった「小さな木箱に入れて目隠しする」手法は通用しなくなった。無理に押し込めば内部温度が60度を超え、通信のスロットリング(速度制限)や故障を引き起こす。収納を考える前に、まず機器そのものが「熱を吐き出す精密機械」へと進化している現実を直視する必要がある。