機能的な側面だけでなく、若者たちの「美意識」の変化も大きい。SNSに投稿されるコンテンツの主流が、作り込まれた記念写真から、より自然で日常的な「リアルさ」へと移行する中、自撮り棒を使って「いかにも狙って撮っています」というアピールをすること自体が、SNS上での「痛い演出」と捉えられるようになった。
「自撮り棒を使っている姿を他人に見られるのが恥ずかしい」という声は、特にZ世代の間で顕著だ。スマートに、さりげなく、あたかも誰かに撮ってもらったかのようなナチュラルな瞬間を切り取ることが、現代のビジュアルコミュニケーションにおける絶対的なルールとなっている。