死線をくぐり抜けてきた「不死身の杉元」こと杉元佐一を演じるのは、アクションとドラマの双方で確固たる地位を築いた山﨑賢人だ。怪我を恐れぬ肉体表現と、内に秘めた狂気と優しさを同居させる芝居は、スクリーンを通じて観客の息の根を止めるほどの迫力を放つ。彼が挑む極寒地のハードアクションは、日本映画史に刻まれるレベルに達している。
一方、アイヌの少女・アシリパ役を務める山田杏奈の存在感も際立つ。尊厳に満ちた眼差しと、厳しい自然と共に生きる知恵を体現した立ち振る舞いは、原作から抜け出してきたかのような説得力だ。映画『ゴールデンカムイ』から始まったふたりの化学反応は、物語が深まるにつれてより強固な絆として結実している。