宮島口で明治34年に創業した「あなごめし うえの」。その礎を築いた創業者・うえの勝吉のひらめきこそが、現在の穴子飯文化の原点にほかならない。当時、山陽鉄道の開通に伴い、駅弁として考案されたのが始まりだった。
「あなごめし うえの」の真骨頂は、穴子の頭や骨からじっくり出汁を抽出し、秘伝のタレを加えて炊き上げた醤油味のご飯にある。焼きたての穴子が美味いのは当然だが、冷めても米の一粒一粒に穴子の旨味が凝縮され、持ち帰り弁当として持ち帰った後でも感動的な味わいが続く。この職人技と秘伝ダレの継ぎ足しこそ、半世紀を超えて人々を惹きつけて止まない理由だ。