気象の変動は、交通や日常の不便さにとどまらず、千葉県が誇る一次産業の現場にも深い影を落としている。
「落花生」や「ハウス育ちの長ネギ」、あるいは「房総ビワ」など、県内を代表する農作物にとって、想定外の高温と局地的な雹(ひょう)の飛来は死活問題だ。また、沿岸の漁業関係者は、海水温の急上昇に伴うローカルな濃霧(移流霧)の発生に気を揉んでいる。視界が急速に奪われる海洋気象は、出航判断を狂わせる最大の要因だ。
気候の微細な変化を読み取る技術は、今やプロの生産者にとっても事業継続の命綱となっている。微気候(マイクロクライメイト)のセンシングデータを農作業計画に即座に反映させる試みが、県内各地で本格化している。