発見直後に生配信された高精細な海底映像は、世界中のミリタリーファンや歴史研究者を釘付けにしました。漆黒の深海でライトに照らし出されたのは、あまりにも鮮明に残る戦艦武蔵の遺構でした。
調査チームが最初に確認した象徴的な部位が、艦首部分に位置する「菊花紋章」の台座跡です。木製部分が朽ち果てたものの、金属製の円形ベースがはっきりと確認され、この船体が大和型戦艦である決定的な証拠となりました。さらに、漢字で「主弁」と刻まれた巨大なバルブホイールや、世界最大を誇る46センチ主砲のターレット(回転台座)、巨大な錨(アンカー)など、当時の日本の造船技術の粋を集めた構造物が次々と映し出されました。
一方で、戦艦武蔵の現在の状況は極めて凄惨なものでした。船体は原型を留めておらず、艦首部、艦尾部、そして逆さまになった中央部など、大きく複数のブロックに分断されて広範囲に散乱しています。装甲板は激しくめくれ上がり、過酷を極めた最期の戦闘と、沈没時に起きた凄まじい大爆発の規模を物語っています。