なぜ、デジタルネイティブである若者が昭和の裁縫道具を欲しがるのか。その背景には、大量消費社会への違和感と「衣服を自分自身で直して着続ける」ダーニング(修繕)カルチャーの急拡大がある。
気に入った古着の穴をあえてカラフルな糸で補修し、自分だけの1着に育てる。このトレンドにおいて、重みがあり手に馴染む昭和の裁縫道具は理想的な「相棒」なのだ。SNSには「おばあちゃんの裁縫箱を受け継いだ」「レトロな針山と糸立てが可愛すぎて作業がはかどる」といった投稿が相次ぎ、ハッシュタグ「#昭和の手芸」は数百万回以上再生されている。