節分の日に口にする豆の枚数や粒数について、伝統的な作法とされるのは「数え年」の数、あるいは「満年齢+1粒」である。かつての日本では、生まれた日を1歳とし、元旦を迎えるたびに全員が一つ歳をとる数え年が生活の基準だった。そのため、立春の前日である節分に豆を食べる際、これから迎える新しい1年の無病息災を祈願して「自分の歳+1粒」を口に運ぶ習慣が定着したのである。
現代では満年齢で暮らすことが当たり前になったため、「満年齢と同じ数」を食べるのか、「満年齢+1粒」にするのかで意見が分かれがちだ。しかし結論から言えば、どちらを選んでも間違いではない。本質的な意味合いは、次の1年を健康に過ごすためのエネルギーを得る点にある。高齢になり数十粒の豆を食べることが身体的な負担になる場合は、無理をせず後述する「福茶」などの工夫を取り入れるのが理にかなっている。