ローマのコロッセオにおける最終決戦において、矢の力によって覚醒したジョルノ・ジョバァーナの「ゴールド・E・レクイエム(GER)」との対決は、能力バトルの概念を覆す結末を迎えました。
キング・クリムゾンが「過程を消して結果だけを残す」能力であるのに対し、ゴールド・E・レクイエムの能力は「攻撃してきた相手の動作や意志の力をすべて【ゼロ】に戻す」という究極のカウンターでした。ディアボロがエピタフで勝利の未来を確信し、時間を消し去って攻撃しようとしても、その行動そのものが無効化され、発動前の地点へと強制的に引き戻されてしまいます。
この「ゼロに戻す」力の恐るべき帰結が、ディアボロが迎えた「真実の死に永遠に到達できない」という無限ループの死亡シーンです。刺殺、解剖、車による轢過など、ありとあらゆる死のシチュエーションを体験する寸前で再び別の死の直前へ戻され続ける現象は、結果のみを貪り他者の過程を軽視し続けた帝王に対する、因果応報ともいえる絶対的な敗北の形でした。