冷戦状態が続いていた親子関係に、あまりにも突然の終止符が打たれたのは2026年1月18日のことでした。宍戸錠さんが東京都世田谷区の自宅で倒れているのが発見され、帰らぬ人となったのです。死因は虚血性心疾患、享年86でした。
かつて暮らした豪邸が2013年に全焼するという悲劇に見舞われ、晩年は一人暮らしを続けていた錠さん。仕事先で父の訃報を受けた宍戸開さんは、すぐさま遺置所に駆けつけ、変わり果てた父と無言の対面を果たしました。
生前の完全な和解という形での対話は叶いませんでしたが、対面後の取材で開さんは取り乱すことなく、「安らかな顔をしていました。父としてはもちろん、偉大な俳優として心から尊敬しています」と絞り出すようにコメントを残しました。確執の奥底にあったのは決して憎しみではなく、偉大すぎる父親に対する複雑な愛情とリスペクトであったことが窺える瞬間でした。