この像が一躍全国区となった転機は、あまりにも皮肉な事件だった。2026年初夏、手に保持していた木製のビームライフルが何者かによって持ち去られたのだ。ショックを受けた地元住民のニュースが報じられると、インターネット上では憤りの声とともに、予想だにしない支援の輪が広がった。
「丸腰ではかわいそうだ」と、全国のファンが手作りの武器を現場へ持ち込み始めたのだ。モデルガンのライフル、ダンボール製のバズーカ、竹製の剣、果ては地元の特産品である野菜まで。盗難という悪意に対する回答が、善意の連鎖だった。誰かが管理体制を強固にするのではなく、訪れる人々が自然発生的に見守り、装備を「奉納」する文化がここに誕生したのだった。