原語である英語版でニック・ワイルドを演じたのは、実力派俳優のジェイソン・ベイトマン(Jason Bateman)です。
ベイトマンの演じるニックは、アメリカらしいドライなユーモアとシニカルさが前面に出た、極めて自然体でリアルな詐欺師像が特徴です。日常会話の延長にあるような気だるいトーンが、過酷な現実を生きてきたニックの背景をリアルに物語っています。
対する森川智之さんの日本語版は、ベイトマンが持つ飄々とした空気感をベースに忠実にトレースしながらも、アニメーションとしてのメリハリと、アニメファンにも刺さる艶やかな色気をプラスしました。原音の持ち味を壊さず、日本語の響きとして最も魅力的に再構築した見事なアプローチです。