今大会最大の注目を集めたのが、秋のドラフト会議で争奪戦が予想される超高校級の右腕投手だ。地方大会から最速155キロを計測し、甲子園の土を踏んだ彼は、前評判通りの圧倒的なピッチングを見せつけた。しかし、彼の道のりは決して平坦なものではなかった。
昨年の夏、自身の暴投で甲子園出場を逃した挫折。そこから1年間、フォームの再構築と精神面の強化に徹底して取り組んできた。「自分のために投げるのをやめた。チームを勝たせるために投げる」と語る彼の表情には、かつての青臭さは消え、真のエースとしての風格が漂う。彼がマウンドで見せた一球一球の重みは、観る者の心に強く焼き付いた。