年齢を理由に牙を抜かれるアーティストは少なくない。しかし、彼女の辞書に守りに入るという選択肢は存在しないようだ。スポットライトを浴びた瞬間に解き放たれるあの野性的なエネルギーは、半世紀前と何ら変わらないばかりか、むしろ研ぎ澄まされている。
ステージ上の動き一つひとつに宿る緊張感。一切の手抜きを許さないボイストレーニングと体幹の維持が、あの大迫力の歌唱を支えている。単なる懐古趣味のショウケースではなく、今まさに眼前で起きているライブエンターテインメントとしての強度。それこそが、彼女が2026年の今も現役であり続ける最大の理由だ。