カリスマ創業者である父の巨大な陰と、複雑な異母兄弟の関係の中で育った子供たちの思いは一様ではない。年間何百本もの世界ツアーをこなすトップDJのスティーヴ・アオキ氏は、父からの金銭的支援を断り、自らの力で音楽ビジネスを切り拓いた苦労人でもある。彼にとって父・ロッキー氏は誇りであり、同時に乗り越えなければならない厚い壁だった。
一方、若くしてシャネルのトップモデルに上り詰めた異母妹のデヴォン青木氏もまた、実力の力でスターダムを駆け上がった。父の命日には敬意を捧げつつも、遺産を巡る裁判においては「父が築いた遺産とベニハナのスピリットは、父の血を引く家族全員で守るべきだ」として、継母との対立姿勢を鮮明にした。
異母兄弟でありながらも結束を固めた子供たちと、ビジネスの舵を取る継母との隔たり。それは単なるお金の引っ張り合いにとどまらず、ロッキー青木という偉大な人物の遺志を誰が受け継ぐのかという、家族の誇りをかけたプライドの戦いでもあった。