「地震が来たら机の下に隠れる」。誰もが知っているこの知識が、実際の災害時に実行できるとは限りません。人間は極限状態に陥ると、脳がフリーズし、正常な判断ができなくなる「正常性バイアス」に囚われがちだからです。
同センターの訓練プログラムは、この心理的限界を突破するように設計されています。煙が充満する暗闇の迷路から脱出する体験では、視界がゼロになる恐怖の中で、いかに壁を触りながら低い姿勢を保つべきかを身体で覚えます。頭で理解していることと、実際に身体が動くことの間にある「巨大な溝」を埋める場所、それがこの施設の本質的な価値です。