オリンピックシンボルの5色だけでなく、忘れられがちなのが旗のベースとなる「白地」の存在です。クーベルタン男爵が設計した際、背景の白と5つの輪(青・黄・黒・緑・赤)を合わせた合計6色で構成されたことには、極めて実用的かつ崇高な理由がありました。
当時存在していた世界中のあらゆる国の国旗の色が、この6色(白・青・黄・黒・緑・赤)の組み合わせで少なくとも1色以上は必ず含まれていたのです。フランスのトリコロール、イギリスのユニオンジャック、アメリカの星条旗はもちろん、日本の日の丸(白と赤)、ドイツ、スウェーデン、ブラジルなど、すべての参加国のアイデンティティがこの一枚の旗の中に包括される仕組みでした。これこそが五輪旗の白地の理由であり、誰一人排除しない国旗の色とオリンピック精神の具現化に他なりません。