なぜここまで「クリームシチューはご飯に合わない」と拒絶されるケースがあるのでしょうか。味覚構造の観点から分析すると、ホワイトシチュー特有の「乳成分の甘み」と「とろみ」が、日本人が主食である白米に求める「塩気や出汁のキレ」と衝突してしまうことが挙げられます。
さらに、個人の嗜好を決定づけているのが幼少期の食卓体験、いわゆる家庭の育ちです。実家で最初からカレーのようにご飯にかけられて提供されていた人は、大人になっても何の疑問も抱かずに受け入れます。逆に、別盛りでサラダやパンと共に洋食スタイルで育った人にとっては、シチューを白米にかける光景そのものが異様なものとして映る傾向があります。
「おかずとして認識できるか」という境界線は、子どもの頃に親がどのように食卓へ並べていたかという刷り込みに大きく左右されているのです。