床座りのバリエーションの中でも特に作画難易度が高いのが、あぐらと体育座りです。それぞれの構造的な要点と、性別による特徴の違いを整理します。
あぐらのイラストを描く際のポイントは、両足の重なり順と骨盤の後傾です。あぐらをかくと骨盤は自然と後ろに倒れ、背骨は丸まります。太ももを左右斜め前に大きく開き、すねをクロスさせる際、どちらの足が上(手前)に来ているかを明確に描き分ける必要があります。奥になる足の付け根やくるぶしの位置関係を立体的に把握しないと、足の長さが左右でチグハグになりやすいため、下描き段階で下半身全体の輪郭を透視するようにアタリを取るのがコツです。
体育座り(三角座り)のイラストでは、膝を胸に引き寄せるため、背中から腰にかけての大きなカーブ(C字曲線)が主役になります。腕で膝を抱え込むポーズでは、肩甲骨が外側に開き、首が少し前に出ます。太ももが胴体に密着して側面が隠れるため、腕・太もも・すねの前後関係をレイヤーのように整理して描くことで、窮屈で丸っこい愛らしいシルエットが完成します。
また、座っているイラストの男と女の描き分けには骨格の比率差を活用します。男性は骨盤が縦に長く肩幅が広いため、あぐらや椅子座りでも膝を大きく開き、重心をどっしりと低く構えるポーズが映えます。対して女性は骨盤が横に広く柔軟性が高いため、膝を中央に揃えたり内股気味に流したりするポーズを描くと、しなやかで柔らかいラインが際立ちます。