1980年、引退直前に出版され300万部を超える記録的ベストセラーとなった自叙伝『蒼い時』。その中で百恵さんは、実父に対する嫌悪感と決別の思いを一切の粉飾なく赤裸々に綴っています。
幼少期、久保氏がたまに家に訪れた際に見せた不気味な視線や、父親としての責務を果たさず権利だけを主張する身勝手さに対し、百恵さんは「私には父親はいない。もしその人がこの世に生きているとしても、私はその存在を否定する」という趣旨の極めて強い言葉を残しました。
単なる血縁関係にあぐらをかき、母と妹を苦しめ続けた男を父親とは絶対に認めない――。静かな佇まいの内に秘められた強烈な覚悟が、読者に大きな衝撃を与えました。