性別による意識の違いも無視できない。男性が自ら腕を差し出し、女性に組ませる場面では、守護者としての威厳を示したい願望や、周囲にパートナーの存在を見せつけたい顕示欲が根底に存在する。これは典型的な好意のサインであると同時に、男らしさを証明しようとする社会的欲求の現れでもある。
これに対し、女性側から積極的に腕を絡めていく行動には、心理的な安心感を確保したい欲求と、相手を確保しておくという直感的なガードの意味合いが同居する。恋愛心理学の知見を踏まえると、女性が腕をしっかり抱え込むのは、相手の注意を自分だけに惹きつけたいという深層心理の露呈に他ならない。男女で微妙に異なるこのモチベーションの違いが、街角のグラデーション豊かな恋人たちの佇まいを作り出している。