『君に届け』が残した足跡は計り知れないが、中でも胡桃沢梅という存在が作品に与えた厚みは際立っている。読者に「最初は嫌いだったのに、気づけば一番応援していた」と思わせるストーリーテリングは、作家の卓越した描写力の賜物だ。
単なる勧善懲悪や記号化された萌え要素に頼らず、人間のエゴや醜さ、そしてそれを乗り越える美しさを丁寧にすくい上げた本作。くるみちゃんが歩んだ足跡を辿り直すことは、時を経た今だからこそ、新たな感動と深い発見をもたらしてくれるはずだ。 (出典: くるみ ちゃん 君 に 届け(Yahoo!ニュース))