1971年に登場した世界初のカップ型即席麺「カップヌードル」の製造ラインにおいても、瞬間油熱乾燥法はさらなる工学的進化を遂げました。
袋麺と異なり、紙コップ状の細長い容器に麺を収めるため、日清食品は「中間保持構造」を開発しました。円錐台形の金型(リテーナー)に麺を入れ、油の中で均一に膨らませることで、麺の上部は密度が高く、下部は粗い構造を作り出します。これにより、輸送中の麺の破損を防ぎ、お湯を注いだ際に底部から対流が生まれて全体がムラなく均一に戻る設計が完成しました。
さらに現在では、パーム油の持続可能な調達(RSPO認証)や油の酸化を極限まで抑える連続ろ過技術の導入など、環境面・健康面でのアップデートが継続されています。2000年代以降に開発された宇宙食ラーメン「スペース・ラム」にもこの乾燥原理が応用されており、無重力空間の70℃のお湯でも確実に復元する特殊小麦粉配合と油熱技術が融合しています。