ネット上で出回る「定規を当てるだけ」のセルフチェックには大きな落とし穴がある。広角レンズ特有の歪みが生じるスマホのインカメラで撮影した写真をもとに高さを測っても、現実に近い数値は到底得られない。カメラの距離が近いほど、顔の中央部や下部が強調されて長く写る性質があるためだ。
医療現場での正確な計測は、セファロと呼ばれる専用のX線診断装置を用い、骨格的なランドマーク(計測点)を正確に同定した上で行われる。自宅で大まかな目安を知りたい場合は、手鏡を真正面・目線の高さに掲げ、直定規ではなく他人に引きで撮影してもらった写真をベースに比率を割り出すのが賢明だ。ミリ単位の誤差に一喜一憂するセルフ計測は、無用なストレスを生むだけと言える。