音の聞こえ方は座席によって表情を変える。最高の音響体験を求めるなら、座席の特性を知り尽くした選び方が欠かせない。大ホールで最も音響バランスに優れているとされるのが、2階席中央の前方エリアだ。ステージからの直接音と、天井・壁面からの豊かな反射音が最高の比率でブレンドされ、まるで細部まで研ぎ澄まされた立体音響に包まれるような臨場感を味わえる。
一方で、ダイレクトな音圧と演奏者の吐息まで感じたいなら、1階席中通路より前のセンターブロックがベストだ。パイプオルガン演出を視覚と聴覚の両方でフルに楽しむなら、P席(ステージ背面席)という通好みの選択肢もある。指揮者の表情や手元を真正面から見下ろしつつ、オルガンの音のシャワーを背中から浴びる体験は唯一無二だ。目的や好みの音質に合わせて席を選ぶことで、コンサートの感動は二倍にも三倍にも膨らむ。