こうした構造的アプローチの高まりを受け、国内の住宅建築業界は間取りの設計思想を抜本的に見直しつつある。従来のようにキッチンを北側の薄暗い区画に追いやる時代は終わった。南面や吹き抜けと接する開かれた空間として配置し、家全体の温熱循環を生み出すエンジンの役割を担わせる事例が後を絶たない。
一方、インテリアデザイン業界でも大きな地殻変動が起きている。高性能な断熱材や気密配管を隠しつつ、無垢材や珪藻土など調湿性の高い天然素材をカウンターや壁面に配するデザインが人気を集める。意匠性と環境性能を高次元で融合させる提案が、住まいに強いこだわりを持つ層の心を掴んで離さない。