落合恵子さんの人生において大きな転機となったのが、最愛の母・照子さんの介護体験でした。母親がアルツハイマー型認知症を発症してから、2007年に息を引き取るまでの約7年間にわたり在宅介護を続けました。
仕事を抱えながらの介護生活は想像を絶する困難の連続であり、落合さん自身も心身ともに追い詰められる瞬間があったと率直に明かしています。この壮絶な日々と母への愛を綴った『母に歌う子守唄』や『泣きかたをわすれていた』などの介護関連著書は、同じように介護に悩む多くの人々の涙を誘い、社会的な共感を呼びました。
親を介護する過程で見つめ直した「命の尊厳」や「家族のあり方」は、その後の落合さんの言論活動や生き方に深い陰影と温かみをもたらしています。