乙骨のキャラクター性が最も極限に達したのは、やはり人外魔境新宿決戦における選択だろう。五条悟が宿儺に敗れた後、乙骨は羂索の術式をコピーし、五条の遺体へと自身の脳を移し替えるという、禁忌中の禁忌に手を染めた。
「誰も怪物にならないなら、僕がなる」
この言葉に象徴されるように、彼は恩師である五条を単なる憧れの対象として神格化するのではなく、同じ地平に立つ「兵器」として利用することを選んだ。この徹底した実利主義と、自己犠牲を超えた自己放棄の精神こそが、彼を他の王道少年漫画の主人公たちと一線を画す存在にしている。