結論から言えば、一般的な着用環境における寿命の目安は「1〜2シーズン(約100回の洗濯)」とされている。毎日ヘビーに着回す人であれば、1年ごとの新調がベストな選択だ。
なぜ着続けることで暖かさが激減してしまうのか。その理由は、機能性繊維産業を根底から変えた東レ株式会社との共同開発による特殊な素材構造にある。
この衣類は、体から排出される水分を繊維が吸収して熱に変換する「吸湿発熱衣料」の代表格だ。アクリル、レーヨン、ポリエステル、ポリウレタンという4つの異なる繊維を極めて緻密に編み込むことで、発熱機能と空気層による高い保温力を生み出している。
しかし、着用時の引っ張りや洗濯による擦れが重なると、伸縮性を司るポリウレタンが徐々に劣化する。生地のフィット感が損なわれ、肌との間に余分な隙間が生まれると、体熱が外へ逃げて発熱・保温のメカニズムが十分に機能しなくなるのだ。これが「着ているのに寒い」と感じる最大の原因である。