トラブルは法的な問題だけにとどまらない。SNS上での「トレース狩り」と呼ばれる過激な投稿チェックも、クリエイターたちの精神を削っている。
少しでも既存の写真や他人のイラストとポーズが一致すると、正規の購入・利用許可を得たトレス素材を使っているにもかかわらず、「パクリだ」「盗作だ」と匿名アカウントから無根拠なバッシングを受ける事例が相次いでいる。
このようなネット上の炎上から身を守るため、若手イラストレーターの間では、使用した素材の購入履歴やライセンス画面のスクリーンショット、タイムラプス(制作過程の動画)をあらかじめ保存しておく「自衛策」が定着し始めている。健全な創作活動を守るための手間が増えている現実は、皮肉と言わざるを得ない。