ふと嫌なことを思い出す脳の仕組み|突然の記憶を断ち切る最新処方箋

ふと嫌なことを思い出す脳の仕組み|突然の記憶を断ち切る最新処方箋

ふと嫌なことを思い出す脳の仕組み|突然の記憶を断ち切る最新処方箋にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

意識とは無関係に頭へ飛び込んでくる不快な記憶やイメージは、精神医学で侵入思考と定義されます。そして、この侵入思考をきっかけに「どうしてあんな失態を演じたのか」「相手は自分を軽蔑しているのではないか」と延々と自問自答を続けてしまう状態が反芻思考(ルーミネーション)です。

嫌なことばかり思い出す心理の深層には、認知心理学で広く知られるツァイガルニク効果が強く関与しています。人間は、無事に完結した事象よりも、途中で挫折したことや未解決の課題、納得がいっていない理不尽な結末を強烈に覚えている性質を持ちます。理不尽にいじめられた経験や、言い返せずに終わった口論、突然の別れなどは、脳にとって「解決策が見つかっていない未完了のファイル」のまま開かれています。脳はそのファイルを閉じようと必死に再検討を繰り返すため、結果として同じ痛みを何度も再体験することになります。

さらに厄介なのは、反芻思考に陥ることで分泌されるコルチゾールなどのストレスホルモンが海馬の機能を低下させ、扁桃体をさらに過敏にする悪循環です。この生理的フィードバックが形成されると、日常の些細な刺激がトリガーとなって嫌な記憶が呼び起こされ、やがて「嫌なことばかりが頭を占領する」状態が固定化してしまいます。

木村 陽翔
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木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。