受付カウンターでのやり取りは、一連の流れるような所作と言葉遣いの組み合わせで成り立ちます。自己流のくだけた表現は避け、格式ある定型句を体得しておくことが求められます。
ゲストが受付に近づいてきたら、まず目を見て笑顔で迎え、「本日はご多忙のところ、ご出席いただき誠にありがとうございます」と一礼します。天候が悪い日であれば「本日は足元の悪い中お越しいただき、心より感謝申し上げます」といった臨機応変な気配りを添えると、より洗練された印象を与えます。
ゲストから「本日はおめでとうございます」とお祝いの言葉を述べられた際は、すかさず「ありがとうございます」と返答します。自分自身がお祝いを受ける側、すなわち新郎新婦の家族と同じ目線に立って感謝を伝えるのが受付係の言葉遣いにおける鉄則です。
続いて、ご祝儀を受け取る際は以下の手順を厳守します。
ゲストが袱紗(ふくさ)から祝儀袋を取り出して差し出したら、「ありがとうございます。お預かりいたします」と丁重に述べ、必ず両手を添えて受け取ります。ここで「頂戴いたします」と言ってしまう事例が散見されますが、金品を新郎新婦へ中継する立場であるため、「お預かりいたします」が日本語として正しい表現です。受け取ったご祝儀袋は、ゲストの目の前で祝儀盆(または指定の専用ボックス)へ表書きを上にして丁重に収めます。
記帳を依頼する際は「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所のご記帳をお願い申し上げます」と両手でペンを差し出します。記帳が完了したら、両手で席次表の正面をゲストに向けて手渡し、「こちらが本日の席次表でございます。披露宴会場のテーブル番号は〇番でございます」と案内を添えることで、ゲストが迷うことなく次の動線へ進むことができます。