ネット上のミームやパロディが独り歩きした結果、作中で一度も口にしていない言葉や、微妙に異なる文脈で記憶されている「勘違い名言」が少なくありません。事実関係を精査してみましょう。
代表的な例として挙げられるのが、巨人の星における星一徹の「ちゃぶ台返し」に伴う怒号や、名探偵コナンにおける「真実はいつもひとつ!」というフレーズです。後者はアニメのオープニングナレーションとして定着していますが、原作マンガ本編の中でコナン自身がこの台詞を口にする場面は極めて限定的です。
また、『機動戦士ガンダム』におけるアムロ・レイの有名なセリフ「親父にもぶたれたことないのに!」も、実際の発言は「二度もぶった!親父にもぶたれたことないのに!」であり、ブライト・ノアに2回平手打ちを食らったことに対する生々しい少年の動揺と反発が正確なニュアンスです。ネット上で省略されて流通する過程で、元の文脈が持つ切迫感や若者の脆さが単純化されてしまう現象は頻繁に観察されます。