彼が息を引き破った瞬間に訪れたのは、あの日の兄・有一郎との再会でした。「無一郎の無は、無限の無」という言葉を残して旅立った兄。黄泉の国で再会した有一郎は、弟の死を激しく拒絶し、怒り、涙を流します。
「こんなところで死んでどうするんだ」「犬死にじゃないか」と責め立てる有一郎に対し、無一郎は穏やかな笑顔で応えます。自分は仲間とともに全力で戦い、悔いは何一つないのだと。かつて自分を守るために死んでいった兄の想いを理解し、今度は自分が大切な人を守るために命を捧げた。二人の魂が再び抱き合うシーンは、読者の涙腺を崩壊させる屈指のエモーショナルな瞬間でした。