NECが大規模な希望退職や人員の適正化を実行した最大の理由は、ハードウェア製造からソフトウェア・ITサービス、DX事業への劇的な業態転換にあります。かつて同社を牽引した半導体や携帯端末、通信インフラ機器といったハード事業の収益性が低下するなか、持続的な成長を果たすためには人員構成を抜本的に見直す必要がありました。
歴代の中期経営計画において、NECは固定費の圧縮と不採算事業からの撤退を断行してきました。従来の年功序列的な人員配置のままでは、クラウドやAI、セキュリティといった成長領域で戦うための競争力を維持することが困難になったという経営判断が、事業構造改革の経緯における最大のトリガーとなっています。
単なる業績不振によるリストラではなく、将来の成長に向けたポートフォリオ再編と筋肉質な組織づくりこそが、一連の施策の真因であったと分析されています。