赤ちゃんの魅力は視覚的なものにとどまりません。触れ合いやアイコンタクトを通じて、大人の体内では「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンが急激に分泌されます。このホルモンはストレスを和らげ、強い多幸感と深い絆を生み出す働きを持っています。
生物学の視点から見ると、人間は極めて高度な脳を発達させる代償として、未熟な状態で産まれる「生理的早産」の形態をとっています。大人の手厚い庇護がなければ数日で命を落としてしまうため、養育者に強い愛着を抱かせ、育児の過酷さを吹き飛ばすほどの快感を与えるシステムが進化の過程で備わりました。
目を見つめ合うだけで互いのオキシトシン濃度が上昇し、親だけでなく周囲の大人まで惹きつける仕組みは、まさに種を存続させるための巧みな仕掛けです。