世界最高峰の舞台に臨む33名の選考過程では、メディアやファンの間で大きな議論を呼ぶ「サプライズ招集」と「衝撃の落選劇」が繰り広げられました。
鮮烈なサプライズ招集:アマト・ファカタヴァとサウマキ・アマナキ
最大のサプライズとして脚光を浴びたのが、トンガ出身のアマト・ファカタヴァとサウマキ・アマナキの抜擢です。ファカタヴァは代表合宿中に急激なフィットを見せ、本大会のチリ戦で圧巻の2トライを奪うなど大ブレイクを果たしました。また、フィジカルの爆発力に定評のあったサウマキも、土壇場でのパフォーマンスが評価されて滑り込みを果たしました。
ベテラン山中亮平の当初落選と追加招集の舞台裏
その一方で、日本ラグビーファンを驚愕させたのが、2019年大会の8強戦士である山中亮平(FB)の当初メンバー落選でした。正確無比な左足のロングキックとハイボール処理に定評のあった山中が外れた背景には、ジョセフHCが求めた「過酷な運動量」と「複数ポジションをハイレベルにこなすユーティリティ性」がありました。
本番の33人枠という厳しい制限下では、専門職のFBよりも、WTBとFBを高次元で兼任できるレメキロマノラヴァや松島幸太朗、スタンドオフもこなせる小倉順平が優先されたのです。しかし、大会期間中にセミシ・マシレワが負傷離脱すると、バックアップとして準備を怠らなかった山中が追加招集され、最終的にアルゼンチン戦のピッチに立ちました。落選の悔しさを胸に秘め、腐らずに準備を続けたベテランのプロフェッショナリズムは、チーム内に大きな緊張感と活力を与えました。