安西先生への告白を経てチームに復帰した三井は、即座にその長髪を切り落とした。髪を切って体育館に再び現れた彼の姿は、かつての清潔感溢れる爽やかなショートヘアそのものだった。この髪を切るという一連の動作は、過去の挫折や不遜な態度への清算であり、バスケットマンとしての再始動を誓う覚悟の儀式である。
連載元の集英社が送り出した数々の名作の中でも、三井のビジュアルの変化ほどドラマチックな演出は稀だ。『SLAM DUNK』という作品がただの競技漫画にとどまらず、人間の弱さと再生を描いた卓越したドラマとして評価される理由がここにある。髪を切った三井は、失われた2年間のブランクという重荷を背負いながらも、それを言い訳にせずコートで倒れるまで走り抜く途方もない覚悟を手に入れたのだ。