コンビの結成は2014年。それぞれ別のユニットで活動していたふたりを引き合わせたのは、互いの才能をいち早く見抜いていた先輩芸人たちの助言だった。インパクト抜群の芸名とダイナミックなボケで場をさらう熊元プロレスと、鋭くも温かみのあるツッコミで全体をコントロールする稲田美紀。対極にあるふたりの個性が噛み合った瞬間、劇場に新しい風が吹いた。
しかし、ブレイクまでの道筋は決して平坦ではなかった。下積み時代、よしもと漫才劇場を中心に年間数百本のステージをこなしながら、ネタの精度を泥臭く磨き上げる日々が続いた。熊元プロレスの破天荒に見えて計算し尽くされた表現力と、稲田美紀の冷静沈着な観察眼。この二つのピースが見事に合致したことで、彼女たち独自の強烈なネタの世界観が構築されていったのだ。