メディアやネット掲示板で定期的に再燃する「内館牧子には隠し子や娘がいるのではないか」という噂。しかし、彼女の経歴を振り返れば、その事実が一切ないことは明白だ。三菱重工の会社員を経て30代で脚本家デビューを果たして以来、執筆活動と表現の追及に人生のすべてを捧げてきた。
それにもかかわらず噂が消えない背景には、彼女が手掛ける劇中の女性像や「母と娘の葛藤」の描写力があまりにも凄まじい点が挙げられる。また、芸能界やテレビ界で愛弟子のように目をかけてきた若手女優たちとの親密な関係が、一部で「まるで本当の娘のようだ」と語り継がれ、いつしか尾ひれがついて「実の娘」として検索されるようになったという側面も見逃せない。
自身は未婚でありながら、家族という共同体の歪みや美しさを誰よりも冷徹かつ温かい眼差しで見つめ続けてきた。その卓抜した観察眼こそが、架空の「娘」の存在を人々の心に作らせてしまう原動力となっているのだ。