熱中症でなぜ人は命を落とすのか?体内崩壊の真実と防ぐ分岐点

熱中症でなぜ人は命を落とすのか?体内崩壊の真実と防ぐ分岐点

熱中症でなぜ人は命を落とすのか?体内崩壊の真実と防ぐ分岐点の真相について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

日本救急医学会の指針において、熱中症は重症度に応じてⅠ度(軽症)、Ⅱ度(中等症)、Ⅲ度(重症)に分類されます。このうち生命の危機に直結するのが最重症である「Ⅲ度」です。

体温が40度を超える高熱に達すると、熱に最も脆弱な中枢神経系が深刻な打撃を受けます。呼びかけに応じない意識障害、意味不明な言葉を口走る言語異常、全身のけいれん発作や異常な歩行などが出現します。小脳や大脳皮質の神経細胞が高熱によって直接破壊されるためです。

一命を取り留めたとしても安心はできません。高熱に晒された時間が長ければ長いほど、中枢神経障害、小脳失調(手足の震えや歩行障害)、高次脳機能障害(記憶力や判断力の低下)、慢性腎不全といった重篤な後遺症が一生涯残るリスクがあります。異常に気づいてから適切な処置が行われないまま放置されると、わずか1〜2時間程度で不可逆的な脳死状態や心不全へと突き進むケースも珍しくありません。

井上 凛
Author

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。