1956年に公開された映画『太陽の季節』は、日本社会に巨大な地殻変動をもたらした。石原慎太郎の芥川賞受賞作を映画化したこの作品で主演を務めた彼は、旧来の道徳観を嘲笑し、刹那的に生きる若者像を奔放に表現してみせた。映画は大ヒットを記録し、街には「太陽族」と呼ばれる若者たちが溢れかえる社会現象にまで発展する。
何より興味深いのは、この撮影現場が終生の伴侶となる南田洋子との出会いの場でもあった点だ。スクリーンの内外で放たれた強烈なエネルギーは、当時の邦画界を急速に活性化させた。あれからちょうど70年が経過した今年、デジタル修復された映像の中で躍動する姿は、現代の視聴者の目にも極めて新鮮で刺激的なものとして映っている。