びわの種は癌に効く噂の真相!青酸中毒リスクと農林水産省の警告

びわの種は癌に効く噂の真相!青酸中毒リスクと農林水産省の警告

びわの種は癌に効く噂の真相!青酸中毒リスクと農林水産省の警告にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

なぜ、これほど危険な噂が現在まで生き残り続けているのか。時計の針を20世紀半ばに戻す必要がある。1950年代、アメリカの生化学者を名乗るエルンスト・T・クレブスジュニアが、アミグダリンを精製した物質を「レトリル」と名付け、「ビタミンB17」という架空の名称を用いて宣伝し始めたのが事の始まりだ。

クレブス説は、「ガンはビタミンB17の欠乏症であり、これを補えば予防・治療できる」という極めて単純化された主張を展開した。この言説は瞬く間に世界へ広がり、代替医療の旗印として健康食品業界や一部の民間療法家に取り入れられていった。

しかし、厳格な科学的検証を行った米国食品医薬品局(FDA)は、レトリルの有効性を真っ向から否定した。そればかりか、患者に重篤なシアン中毒をもたらす危険な化学物質であると断定し、医薬品としての承認を拒絶。米国ではレトリルの州境を越えた販売や治療目的の使用が全面的に禁止された。半世紀以上も前に科学的に決着がついた「過去の遺物」が、今なお言葉を変えて日本国内で消費されているのが現実である。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。