『TRAIN-TRAIN』のシングルおよびアルバムの発売日は1988年11月23日でした。当時の日本はバブル景気の絶頂期に向かっており、物質的な豊かさに沸く一方で、教育現場における管理教育の強化や校内暴力、登校拒否(現在の不登校)が深刻な社会問題として連日報じられていた激動の時代です。
作詞・作曲を担当したギタリストの真島昌利は、当時の音楽誌インタビューや手記において、緻密に計算してメッセージを組み上げたというよりは、ツアー生活の中で蓄積された皮膚感覚や日常の違和感をストレートにギターにぶつけた結果生まれた楽曲であると述懐しています。甲本ヒロトの圧倒的な歌唱と相まって、バンドが持つ生々しい生命力がそのままパッケージされました。
この楽曲の知名度を決定づけたのが、1989年1月からTBS系列で放送されたドラマ『はいすくーる落書』(斉藤由貴主演、的場浩司らが出演)の主題歌起用です。落ちこぼれとされる高校生たちが葛藤しながらぶつかり合うドラマの世界観と、『TRAIN-TRAIN』の泥臭くも純粋な疾走感が見事に合致し、若者層を中心に爆発的な支持を獲得。バンドをアンダーグラウンドのヒーローから国民的ロックバンドへと押し上げる決定打となりました。