彼の役者としての評価を決定づけた金字塔と言えば、映画『#マンホール』である。一人の男がマンホールの底に転落し、絶望的な状況下でスマホSNSだけを頼りに脱出を試みるという異色のシチュエーション。ワンシチュエーションという極限状態のなかで、人間のエゴや狂気を見事に表現しきった演技は観客を戦慄させた。
サスペンス映画というジャンルにおいて、彼の持つ透明感と相反する「闇」の表現力は稀有な武器だ。一見すると完璧な好青年が、追い詰められていく過程で見せる歪んだ表情。そのギャップが物語に圧倒的なスリルをもたらす。同作での怪演は、彼の役者魂が本物であることを証明した。